流れる星を見つけたら
「けっ結婚とか?」
イントネーションが変になってしまった。

「さぁどうでしょう」
お姉さんは愛しそうに指輪にキスして頬ずり。

狙った獲物は外さない。
やっぱ一流の暗殺者だ。

「リフレッシュしてらっしゃい。戻って来るの待ってるわね」

和服姿でスキップをし
そのまま自分の店に入るお姉さん。

人生の見本にしたいわー。

不思議というのか
感心してしまう。

さて
私は行動しよ……「うわぁ!」思わずまた声を出してしまう。

次に背中に立っていたのは
邪悪刑事だったから。

「おはよう」
表情も無く
朝の挨拶をされた。

人間挨拶は基本。挨拶はしましょう。

でも
私はしない。
話もしたくないわ。

黙って通り過ぎようとすると

「昨日はごめん」って大きな声で背中に声かけ。

「ごめんですって?」
私は顔をゆがめて刑事に向き合う。

「犯罪でしょう。性犯罪でしょうあれは。暴力でしょう」
周りの目を無視し
私は彼に詰め寄る。

「警察がそれでいいの?上に訴えるよ。どれだけ怖かったかわかる?」

すんごく
怖かったんだから。

「ごめん。話があるから、お昼に時間作って欲しい」

腕時計をチラ見して
彼は言い
自分の名刺を私の手に持たせた。

「裏に携帯の電話番号書いてるから、一度電話して。着信番号から追って2時前に電話する」

それだけ言って
彼は行ってしまった。

忙しいのに
わざわざ来てくれたのが伝わる。
手のひらに残った名刺がやけに熱く感じてしまった。
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