こっち向いて、早瀬先生。

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「ひよこーっ、終わった?」



先生の声ではっとした。



振り替えると黒縁メガネの先生が
目をぱちくりさせながら
パソコンの画面をのぞき込んでいた。



「終わってねーじゃん!なにやってんだよ~」



と、先生はケラケラ笑った。


その後ろから綾花もやってきて、
「ほんとだぁ…ひなた具合悪いの?」と尋ねてきた。



「ちがう、ちがう!ちょっとぼーっとしてただけだから」



焦りがら言うと
先生の手が近付いてきて
わたしのおでこをそっと包み込んだ。



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