ミッション#メロンパンを争奪せよ!

彼氏持ち、続行中、卒業

ガラッ…
そう教室のドアを開けた瞬間だった。

「さおぉぉぉぉぉ~~!!!!」

ギューッッ!と
誰かに抱きつかれる。
こ、この声は…杏?


「ど、どうしたの、杏。」
「聞いてよ~!!!」
「聞くよ、聞きます、聞くってば。で?」

「へ、へ、返事。きた。」


携帯をスッと取り出す杏。
つまり、…斎藤君から!?

杏の目にはうっすら涙が浮かんでる。
え、嘘、まさか…ダメ…?
でも、さっきのハイテンションからして、オッケー?




メールの内容は…。

『弥生とは別れました。やっぱり杏の事が忘れられませんでした。杏の隣に居たいです。彼氏として。』


「…って、ことは。」


「あ、あたしと。春真…、かっ、カレカノ。」




「うっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


顔を真っ赤にした杏を目の前に、そう叫んだ私。




「おめでとおおおおおおお!!!!!」


感情にまかせて杏に抱きついた。





ぎゅーって。

抱きついた。




おめでとう。杏、おめでと。
< 141 / 237 >

この作品をシェア

pagetop