ミッション#メロンパンを争奪せよ!

そのまた翌日の事

-次の日-

昨日から、母がニッコニコしてなんか怖い。

「やっと紗緒にも彼氏ができたのねぇ☆紗緒は大人しい子だったからお母さん心配で…」

ってずっと言ってる…。

こーいう時、お父さんって「俺はまだ認めんぞ」とか言うんだろうけどうちはアレです、もー大賛成です。

「今度連れてこい!!な!」とか言いだします。

わくわくしてます、父&母が。



父が会社に行っても、家には母。

もう「うふふ」ってずっと言ってて居づらい。

だから今日は早く家を出る。


「行ってきますッッ!!」

ちょっと急いで家を出ると…



「お、きた。」

「唯人君!!!…あ。」


不意打ちの唯人。

昨日すんなり言えてたけど、不意打ち過ぎるよ、唯人って言っちゃったよ。



「え!?何何何、彼!?」

バン!!と後ろですごい音がする。

…母がキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!

…クルナ━━━(゚□゚)━━━!!!


「あ、どーもこんにちは!!紗緒の母です!!」

「あ、おはようございます。高梨唯人です。」

「唯人君かぁ~、これからも紗緒の事、よろしくねっ!」

いや、これからもって、昨日付き合い始めたばっかりなんだけど。

「はい。もちろんです。」

いやいや、冷静に返さないで!?


「んじゃ、行ってきます、お義母さん。」

唯人く…唯人がそう言って、私の手を握る。

「まぁ~、お義母さん…お母さんとはまたちょっと違う感じが…もー、お母さん感激で泣いちゃう!」

「お母さん朝からうるさいよー!泣くなら家の中にしてよー!もー!行ってきますッッ」

そう言って強引に唯人の手を引っ張って家から離れた。

もう、お母さん、本当に泣いてるし。


「紗緒のお義母さん、面白いな。」

「私が産まれたのが不思議なくらい明るい感じ。まぁ、いつもはあんなにハイテンションじゃないはずなんだけど…。」

「いいじゃん、俺好きだよ。」

…なんか唯人がそう言うと…。

「嫉妬しちゃう?」

「えぇっ!?…してないよ!!」

「大丈夫だよ、…紗緒の方が、好きだから。」

さっきまで余裕そうな唯人が、少し赤くなる。

「照れるんなら言わないでよバカ。」

「………うっさい。」

「…エヘヘ。」


…幸せ。




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