ミッション#メロンパンを争奪せよ!
「…ねぇ、杏。」
「ん?なぁに。」
隣を歩く杏に、私は声をかけた。

気になってたんだ。

「…私の事知りたいって、なんで?」

「…え?」

私の問いに、杏の方が不思議そうに首を傾けた。
…え?
わ、私の方がおかしいのかな?

「だッ、だってさ。私、今まで教室で地味に本読んでるだけだったんだよ?変に目立ったわけでもないしさ…。そんな私の事、存在さえ誰にも知られてないと思ってたから…。」

しどろもどろになりながらも、説明する。

杏みたいにイマドキって子には、むしろ嫌われそうって思ってたのに。
どうして私を知りたいって思ったのか?

「紗緒がそういう子だからだよ。」


杏が当たり前というようにサラリと言った。



え?

「わ、私が地味だからなの?」

「そだよ?」





「どういう意味!?」
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