君の隣で~☆星空☆続編~【完】
―――――……
「千夏チャンはね、極度のストレスを抱えて出て来ちゃった子供なの」
「………」
「これはお母さん、あなたのストレスをこの子供が抱えたのよ」
「………」
『あなたも辛かったわね』
その言葉に一粒の涙が零れ落ちた。
“あたし、辛かった……”
「でね、この通り…何をしても泣き止まない子なのよ。オムツ変えても、抱っこしてても。
今はミルクもせっかく搾った母乳も哺乳瓶じゃ飲めないのよ」
「えっ?じゃぁ……」
「スポイトで無理矢理に口に流し込んでるわ、本来赤チャンって言うのは不思議と生まれた時に吸う事だけは出来るのよ…だからみんなオッパイを吸えるんだけど……」
「………」
「千夏チャンは駄目みたい」
「えっ?じゃぁ、どうすれば……」
「もうママにバトンタッチするわ、千夏チャンだけに付きっきりになれないから」
「そうですね」
「今からオッパイ吸わせる練習してみて」
看護婦サンの人事のように淡々と話す姿に、もう目もくれなかった
「あの……千夏の目……」
「………それはね、いきむ時に圧力かかっちゃったみたいで千夏チャンが内出血を負っちゃったのよ…」
「治るんですよね?目……見えるんですよね」
「多分、大丈夫だと思うわ、心配でも見えるかどうか分かるのは2ヶ月すぎた位に分かるら」
“心配でも2ヶ月過ぎた位に分かるから”
あたしのずっと抱えてた不安をたった数秒で……
いや、一言で終わらした看護婦サンを鼻で笑った。
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