君の隣で~☆星空☆続編~【完】
そんな頃……


幸せに笑い合ったあの日が嘘だったのかのように



守の鳴り響く携帯と共に、あたし達の夫婦というものにも亀裂が走って来ていた。




守は携帯の音をサイレントにしていて、その行動をあたしは見過ごす事はなかった。



着信ランプが光ると共に
あたしの苛々が同じようにリズムを打つ……。




「また鳴ってる……」



「ああ……」



携帯を取り、会社の人ならすぐにかけ直す。



違う場合はまた手の届かない位置に置く。




そんな不審な行動に腹を立てるあたしは……



守へ気持ちを抱いているからなのだろうか……



それとも、妻としての嫉妬心じゃなく



女としての嫉妬心なのか。




毎日、毎日不審な動きをする守に……



あたしは爆発寸前なギリギリな所で気持ちを押し殺していた。
< 207 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop