君の隣で~☆星空☆続編~【完】
「これ……今日届いたの、翼からだよ……?」



寒さからじゃない……



やっぱり手が震えていた




「読むね……翼………」




しっかり、のりづけされていた封を綺麗に剥がした





*************




―愛する流奈へ―


☆10年後の流奈へ☆



その文字が見た瞬間に
嘘でも夢でも幻でもなく、


確かに翼があたしに送ったものだと分かった。




久々に流した涙は
止まる事なく流れ続けた





「やだ、バカじゃん、翼……こんな自分だけかっこよく……」




手紙なんか読めないほど涙が溢れ……



波の音に負けない、あたしの声が静かな海に響き渡った。






「バカじゃん、翼ってば」




翼からの内容が、
まるで10年間、あたしの事を見て書いたような



全てが分かっていた内容だった





「翼はどんな気持ちでこれを書いたの……」




あたしのこれからを予想し




あたしには感じる事が
出来ない壮絶な気持ちで綴っていたのだろう




そんな翼の気持ちが
力強くかかれた字から読み取れた―――
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