やっぱり好き
「ふぅー疲れた」

俊也は私のベッドに寝転がると天井を見つめながら

「よし!何する?」

と、言った。

「そうだなぁ・・・・ゲームは?」

「よし、それがいい!」

私と俊也はさっそく、Wiiのスポーツをした。

最初はボクシング。

「うりゃっ!俺ぜってぇー勝つ!」

俊也はそう行って、おもいっきし、リモコンを振る。

私も負けまいと

「私だって負けないしっ!」

そう二人で燃えながらゲームをしていた。

すると、いきなり、俊也はリモコンを置いた。

「????」

不思議に思って、私は俊也の言葉を待った。

「あのさーーーー、もし、このゲームで俺が勝ったらさ・・・・・」

「うん?」

「何かしてくれる?」

「え・・・・・」

何かって何よ・・・・・

はてなマークだらけの私はとりあえず、

「うん」

と言った。

「よっしゃ!」

「あ、でも、何かって何?」

私がそう聞くと、いきなり、俊也は顔を赤くして

「・・・・・・・・」

「どうしたの?」

「すきの反対・・・・」

すきの反対・・・・・

きらい!?

え、まさか別れたい・・・・

私は恐る恐る聞いた。

「きらい・・・・・?」

すると俊也は眉間にしわを寄せて

「は?お前何言ってんの?すきを逆から読んだら?」

「すきを逆から・・・・・」

すき⇒キス

・・・・・・

「キッキス!?」

「お前声でかい」

「ごめん、え・・・・・そんないきなり無理だよっ!」

ありえないありえない!

キスなんてまだ早すぎる!

この時の私は付き合うに先があるなんてまったく想像していなかった。

だから、

「無理だよ!」

私が必死で言うと

「お前今なんでもするって言ったんだから、俺が勝ったら・・・しろよ?」

「そんな・・・・・強制な・・・・・」

そんな私をほっといて、一人、ゲームを進める俊也。

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