甘いキスは放課後に


「弁解、ねえ……」


先生、ごめんね。
からかったつもりだった。
まさかあそこまで先生が純粋だと思わなかった。
気絶するなんて。
どうしてか先生に興味がわくんだ。
その関心を追求すべく、これから本気で先生の初めて狙うから。
明日、空けといて。昼食、誰とも約束しちゃダメだよ?
あと、残念ながらファーストキスは奪ってません。
がっかりしないで。ちゃんとしてあげるから。
それに、寝込みを襲っても面白くないしね。
反応しないし。

実莉


うーん、私にしては大分キモいな。


「そんなもんじゃない?わざわざ書き直すの面倒だし。
 向こうは実莉の性格知らないし、勘違いを正す方向で気持ちに変化付けさせるのも面白いかもよ」


なるほど。その手もアリか。「あれ、この子印象違う」……ギャップというやつだな。ははは。


一応、少し躊躇してペンをペン立てに戻した。


「こんなもんか」


呟いて、メモを枕元に置く。


さーて、帰ろ。


< 20 / 25 >

この作品をシェア

pagetop