あなたのギャップにやられています

「あっ、そうか。あのストーカー男に襲われたいんだ」

「そんなわけ……」

「ヤツは俺というライバルが現れたから、多分焦ってるだろうな。
それで、強行突破ってのもありだな」


え……。
彼の言葉に背筋が凍りつく。

強行突破ってのは、あの、その、あれですか?



「わかった?」


どや顔で私にそう言う彼に、カクカクと頷くしかない。
もはや脅しですぞ、木崎君!


ワンワンしっぽを振って後をついてくる男だと思っていたのに、まさかこんなにSだとは……。


でも、全く現実味がないわけじゃない彼の言葉が怖すぎて震える。
こんなこと言われたら、あの部屋にはもう二度と戻れないじゃん。


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