あなたのギャップにやられています

いつの間にか、私は1番ではなくなっていた。


それに2年半も気がつかず、クリスマスに早く帰されるのも、まだ学生の私に気を使ってくれたんだなんて、相当痛い勘違いをして。

だって……彼はいつも私にささやいていたから。
「いつか結婚しような」って。


私が就職して初めての彼の誕生日。

その日は平日だったけれど、内緒で彼を喜ばせたいと、プレゼントを持って彼の部屋のチャイムを鳴らした。

だけど……彼の部屋のドアホンから聞こえたのは、女の、声。



訳がわからなくなって茫然としていると、ドアが開けられてしまってすごく焦る。

そして、その時初めて会ったのは、私とはまるで違う色気のある女性だった。


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