あなたのギャップにやられています

「冴子、好きだよ」


私が眠っていると思っている彼はそう語りかけた後、私の頬に優しいキスをする。

こういうのってなんだか幸せ。
愛されているんだって感じることができるから。


寝返りを打つフリをして雅斗にもっとくっつくと、今度は唇に触れるだけのキスをされる。

あぁ、このさり気ない感じがいい。
雅斗と付き合うことにしてよかった。

そうしみじみ思っていた、んだけど……。


ん!!

なんてこと!

夢見心地に幸せを味わっていたんだよ? 
あなたのこと、すごく褒めていたんだよ?


なのに雅斗は、私の胸を一度ムギュっとつかんで、その後感触を確かめるように撫でまわしたのだ。


むむむ……この肉食動物め。

ほんわか幸せを感じるこの一時を、一瞬にしてブチ壊したな!


だけど、寝たふりをしていたせいで、怒ることすらできなかった。

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