あなたのギャップにやられています
立ち上がってカフェの一角に向かうと、いくつかの雅斗の絵が目に飛び込んできた。
前に一緒に来たときはもう少しあったから、きっと売れたのだろう。
その中のひとつを手に取ると、すごく穏やかな気持ちになる。
それは、月明かりに照らされた大きな木の絵だ。
風になびいているかのような葉のざわめきまで聞こえてきそうだ。
「あ、それ……」
突然話しかけてきたのは、奥のテーブルにいたお客さん。
大きな人だと思っていたけれど、近くにくると迫力がありすぎて圧倒される。
「あら、あなた見る目があるわねぇ」
「は……」
すごくいかつい体をして、どっからどう見ても……男、なのに言葉使いが……。