あなたのギャップにやられています

「大丈夫。他はなにも知らないから」


私の百面相に気がついたのか、マスターがそう付け加えるのを聞いて、ほっと胸をなでおろした。

お腹が減っていたせいで、唐揚げのプレートはすぐに完食してしまった。
お替りしたいくらいだったけれど、さすがにそれは我慢して、「ご馳走様でした」と手を合わせる。


「マスター、雅斗の絵ってまだありますよね?」

「お、呼び捨ていいねぇ」


思わず出た彼の名前を突っ込まれて、ひじょーに恥ずかしい。

だけどマスターは少しも気にすることなく、「あそこにあるから、好きに見ていいよ」とお皿を洗っている。


< 214 / 672 >

この作品をシェア

pagetop