あなたのギャップにやられています
その後、私は経費のことで別のフロアーにいた。
雅斗をはじめ、デザイン部の人たちの経費を取りまとめるのも私の重要な仕事だから。
「木崎さん」
「えっ、はい」
突然後ろから声をかけられて振り向くと、営業の可知さんだった。
正直言って会いたくなかった。嫌な予感がするし。
特に用はないし……「失礼します」と声をかけて出て行こうとすると、肩をつかまれて止められてしまった。
「そんな急がないでくださいよ。先ほどはどうも」
「いえ、こちらこそ」
意味深に笑った彼は、再び口を開く。
「木崎さんって、デザイン部で雑用を担当されているんですね。
まぁ、そういう人もいりますよね」
鼻で笑った可知さんは、私になにが言いたいのだろう。