あなたのギャップにやられています
少しだけ照明が明るくなって、次々とお客さんが出ていくのに、私は立つこともできなくて。
雅斗もなにも言わずに、私が立ち上がるのを待っていてくれる。
私たち以外のお客さんが全員出てしまうと、流石にずっとこうしていることもできなくて、ゆっくり立ち上がった。
「えっ……」
突然つかまれた手にふらつくと、雅斗が私を支えて……。
「やっぱり大好き」
そうして触れるだけのキスを。
「こんなところで……」
そうは言ったものの、彼のキスがなんだかとても嬉しくて、また涙が溢れてくる。
それを見た雅斗は私を抱きよせて、すっぽりと包み込む。
「すごく好き。こんな気持ちになれる冴子が」
耳元で囁かれた言葉でまた泣いてしまった。