あなたのギャップにやられています
「雅斗、悔しいよ」
「あぁ」
会社の時とは違う、頼もしい彼がここにいて。
「私、頑張ってきたのに」
「あぁ」
相づちしか打たない彼だけれど、今の私にはそれが心地いい。
クソッ。ゴリラの野郎。
もとはといえば自分の能力のなさが原因なのかもしれないけれど、今はゴリラが憎くて仕方ない。
そうやって責任転嫁でもしなければやってられない。
そのまま私を強く抱きよせた雅斗は、私が彼のシャツを鼻水だらけにするのも気にせず、ずっと抱きしめていてくれた。
「雅斗」
「ん?」
「抱いて」
彼に溺れて、なにもかも忘れてしまいたい。
自分からそんな言葉を口にするのは恥ずかしかった。
でも、すごく雅斗が欲しいの。