あなたのギャップにやられています
「俺、冴子のことが好きなんだ。どんな冴子も丸ごと」
「えっ?」
「たとえ悪態ついたとしても、顔が腫れるくらい泣いたとしても、好きなんだ」
「雅斗……」
そうだ。
彼と付き合い始めたころから、いや、多分その前から、雅斗は私をそうやって包み込んでくれているのだ。
「雅斗」
「うん」
「カツ丼食べたら、泣く」
「おぉ」
私の言葉に顔を緩ませた彼は、カツ丼を突然がっつき始めた私を優しく見つめた。
結局カツ丼を半分位食べたところで、勝手に涙が溢れてきて、もうそれ以上は箸が進まない。
それを見た雅斗は、自分も食べるのを止めて、私の方に回り込んできた。
「冴子」
「うん」
優しく私の名を呼んだ彼は、不意に私を抱きよせた。