あなたのギャップにやられています

丘の風


結局あまり眠れず、気だるいまま朝を迎えると、隣の雅斗は私を優しく見つめていた。

あれ、その視線が……。


「わっ」

「朝から誘うとか」

「違うしっ!」


彼にしがみついたまま眠っていた私は、まぁいわゆるマッパなわけで。
残念なことに寝相がいいとは言い難いから、布団が脱げていたというかなんというか。

雅斗がわざとやったんじゃないの? なんて責任を押し付けなければ、恥ずかしくて仕方ない。


けれど、昨日の夜より少し元気になっている自分に気がついた。
雅斗に元気を注入してもらったのかも。

あ、エロい意味じゃなくて。


雅斗がいない時間に異動の話なんて、ダブルのダメージを食らっていたのかもしれない。

< 389 / 672 >

この作品をシェア

pagetop