あなたのギャップにやられています
「雅斗君が、ずっと冴ちゃんのことを、少し鈍感な子なんだよねって言ってたけど、やっぱそうね」
「は……」
確かに雅斗には鈍感だなんて言われた。
他の人からのアプローチにも気がつかず、雅斗のオーラにも。
でも、そんなのわかりにくいもん。
「雅斗君、あなたを置いていけないんじゃない?」
「私?」
「そそ、冴ちゃん」
「えー、私なら大丈夫だよ。
だって一応カップラーメンも作れるし、ここに来れば美味しいお肉も食べられるし」
「食べ物じゃなくてさー。雅斗君がいなくなったら、冴ちゃんどうよ?」
雅斗がいなくなったら?
雅斗の晴れ舞台を喜ぶあまり、そんなことまで気が回らなかった。
たった1日の出張ですら寂しくて仕方ないのに、何か月も? いや、何年も?
え、待って?
雅斗の横に、金髪グラマー女がいたりするわけ?
そしたらあの肉食獣は、どうなるの?