あなたのギャップにやられています
「冴ちゃん。あなた、雅斗君にそれだけ愛されてるの。わかる?」
「えっ? うん」
そう言われるとそうだ。
どうでもいい女なら、さっさと捨てていくだろう。
そう考えると嬉しいんだけど、そんなことを言っている場合でもなさそうだ。
「ムカつくわ」
「え……」
百合ちゃんの捨て台詞は、迫力があり過ぎて怖い。
「冴ちゃん、サゲマンなのに」
「マジで……」
はっきり言わないで。わかってるから。
これでも乙女なの! 傷つくの!
「でも、それならアゲマンになればいいじゃない?」
「ん?」
顔の表情を緩めた百合ちゃんは、勝手に頷いている。
今度は私が、聞き捨てならない発言をした百合ちゃんの顔を覗き込むと、香水の匂いが強くてむせてしまった。
「いい? 整理するわよ」
「は、はいっ」
「まずは雅斗君だけど、離れても冴ちゃんのことを嫌いになったりはしないと思うわ」
「そう、かな……」
遠距離って、それだけでダメになる人もいるって聞くけど。