あなたのギャップにやられています
「でも揺らぐだけよ。雅斗君は冴ちゃんしか興味ないもん。
だって、私のことなんて……」
え……そこで百合ちゃん登場しちゃうの?
顔を伏せて悲しげな顔をした百合ちゃんの話を、失礼ながらとても複雑な気持ちで聞く。
百合ちゃんにとっては、純愛なんだもんね。だけど……。
「まぁ、私のことはいいわ」
泣きそうなのかと思ったら、男らしく、いや女らしく? キリリと顔を上げた百合ちゃんが再び口を開いた。
「問題は冴ちゃんねー」
「私? 私は大丈夫だよ。
奥田さんになにを言われても、笑ってごまかせるようになったもん」
やっぱりしつこくデートに誘われているけれど、全く気がつかないフリをしてスルーしてるもん。
「あのねー、そんなの当たり前なの。
雅斗君に心配かけないためには、冴ちゃんが自分を磨かなくちゃ」
「自分を磨く?」
「あれよ? 男を寄せ付けなさいって言ってるんじゃないわよ。
冴ちゃん、やっぱり経理では輝いてないでしょ?」
「あー、うん。そうかもしれない」