あなたのギャップにやられています
「イギリスに行くなら冴子を一緒に連れて行きたいと思ったけど、修行の身ではそれも……」
「雅斗……」
一緒になんて考えてくれたんだ。
「今の仕事をしながら、時々好きな絵も描いて……そんな生活嫌じゃないし」
いつもの強気の雅斗がいない。
それはやっぱり、私のせいなの?
「でも……」
「とりあえず、梶田さんのところに行ってくる。
イーイマージュの社員としての仕事もあるし、部長も一緒にと言ってくれてるから」
「うん」
雅斗の言葉を聞きながら複雑な気持ちになった私は、それ以上なにも言えなくなってしまった。
ふたりでマンションに帰ると、締め切った部屋は蒸し暑くて窓を開け放った。
あの丘とはずいぶん気温が違う。
「汗かいたな。シャワー……」
「雅斗、先にいいよ?」
彼がシャワーに行ってしまうと、なんだか脱力してソファーに座り込んだ。