あなたのギャップにやられています
長い髪にシャンプーをたっぷりつけて、もこもこに泡立てる。
それを一気に流す瞬間が好き。
足元に流れていく泡を眺めながら、ぼーっと考える。
一緒に行こうって誘われてないよ?
あー、でもお誘いじゃなかったとも言い切れないや。
まさか、それに嫉妬したとか?
でも嫉妬と言われても、木崎君の気持ち、知らなかったし。
蛇口を閉じてタオルを手にする。
ちょっと待って?
男の人を部屋にあげてシャワーって、どんな状況よ?
木崎君の鋭い視線から逃れるために、彼の言うままにシャワーに入ってしまったけれど、私、テンパりすぎだわ。
今更だけど、本当にやばいんじゃ……なんて思った私は、慌てて下着を身に着けて、服を着た。
そーっとリビングに顔を出すと、木崎君はいなかった。
あれは夢だったのかもしれないというほど、しーんと静まりかえっている。