あなたのギャップにやられています
「雅斗……」
この丘であなたの朗報を聞けるなんて、ただの偶然には思えないよ。
『冴子と一緒なら、きっとどんな夢も叶う』
初めてここに来たとき、彼は星に手を伸ばす私を見てそう言った。
一緒じゃなかったけど、夢は叶ったね。
星はやっぱり取れるんだよ、雅斗。
バカ。もうこれ以上、泣かせないでよ。
私は彼にもらった絵を胸に抱えて、気の済むまで涙を流した。
雅斗の受賞は、絵画の専門誌に大きく取り上げられた。
そこに写っていたいた雅斗の姿は、半年前より心なしか頬がシャープになっていた。
そして……真っ直ぐにカメラを見つめる彼の視線が、まるで私を見ているかのような錯覚に陥ってドキッとする。
いけない。いい加減、雅斗のことは忘れなければ。
彼はもう私とは別世界の人。
成功の道を歩き始めたのだ。