ブラッディ トゥ ナイト
「いえ、罪人の魂は浄化する為にあの世に行くんスけど……今回みたいなパターンは俺も初めてっス」
「じゃぁ何で納得してるんだ?」
「あいつ自分が死んでる事気付いてないんスよ、きっと」
2人で未だ目をつぶって許しを乞う文月の前に立つ。
「おい」
火茂瀬は文月の霊の頭を掴んで、死体から引き剥がした。
『うわッ!?』
引き剥がされた文月の霊はバランスを崩し、地面に倒れた。
そして素早く立ち上がると、僕たちから数歩離れた。
『何なんだよ、お前らッ!』