蕾は未だに咲かないⅠ


雨なんて関係なかった。

出口はすぐそこだった。


襖の向こう側、いつもあたしが眺める中庭へ続く広い窓。鍵は内側にある。出口かどうかは一か八かの賭だ。


けれどあたしは此処で立ち止まる訳にはいかない。

此処でいいように利用され、自滅に追いやられる程馬鹿じゃない。

死ぬわけにはいかない。

――貴方を置いては、何処にもいけない。


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