strawberry tea

trust




**蓮side**



嫌いな食べ物…?


冬嘉に唐突にそう聞かれて、俺は不思議に思いながらも答えた。



そうすると何だか嬉しそうな冬嘉。



…意味分かんねぇし。




俺はふふっと微笑む。



好きな食べ物も聞かれたので、海鮮系と苺と答える。



苺、と言ってふと思う。



冬嘉って苺っぽい。



馬鹿みたいだけど、何となく思った。

直感、ってやつだ。
(多分)



真っ赤になって恥ずかしがったり、怒ったり。



まるで、苺が緑から赤に変わるように。

冬嘉は真っ赤になって俺を見つめる。



はっきり言って、アレはやばい。



反則だろうが、
あの顔は。




そういう顔をされた時、俺は俺じゃないみたいに変になる。



冬嘉の事で頭が一杯になる。







「ちっちゃい子みたいだね!!」





クスクスと笑う冬嘉。

何だか俺は格好がつかなくて、悔しくなる。



そして、冬嘉に近づく。








「ちょっ…蓮!!」
『何?』


慌てる冬嘉は俺の腕の中にすっぽりと収まる。


しかし、反抗する事をやめない冬嘉。





真っ赤。



ほんと…苺みてぇ。





俺はまた頭が冬嘉の事だらけになる。




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