想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
あたしは、動く事も、口を開く事も出来ずに……


ただ呆然とお姉ちゃんとお母さんを見つめていた。



周りには、沢山の人だかり。


ふと横を見ると……


歩道沿いに建てられた、白い鉄の壁。


そこには……


ヘルメットをかぶったおじさんと、“頭上注意”の、赤い文字。 






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