想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
「お姉ちゃん、本当にごめんね。」


お母さん達が出ていった後、あたしは何を話したら良いか、わからなかった。


申し訳なさで、胸が苦しい……。


「気にしないで!すぐ、治るよ♪」


笑ってそう言ったお姉ちゃん。


でもその腕からは、点滴の管。


きっと痛み止めとか入ってんだよね?


あんな事があって、痛く無いなんて、おかしいもん……。


どう償えばいいんだろ……


何度謝っても、足りないよ……ね。


ケガをしたのは、お姉ちゃん。


あたしが泣いてる訳にもいかない……。



あたしは、グッと涙を堪えた。







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