想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
「い、いらっしゃいましせ!!よろしければ、お話しお伺いしますので、こちらへどうぞ。」


どもっちゃったよ〜///

しかも絶対引きつった笑顔だし……!




カップルで来店されたお客様は席に着くとさっそく話し始めた。


「私達、今度の10月に式を挙げたいんです!」


「誠におめでとうございます。
私、木村星来と申します。」


自己紹介をし、名刺を渡す。

「とりあえず、こちらにお名前、ご住所、ご連絡先をご記入して頂けますか?」

2人共、20代後半くらい……かな?

女性の方は、活発な人って感じで、かなりの美人サン。

男性の方は、これまたイケメン!
でも、控えめな感じがする。

2人を観察していると、記入を終え、用紙を差し出された。


「神崎様に、志保様ですね。よろしくお願い致します。

具体的な、ご要望はございますか?」


あたしは、自然な笑顔を心掛け、練習してきた流れを送る。


やっぱり接客、好きだな……♪


うちの会社は、新婦さんだけを、名前で呼ぶようにしている。

これから同じ苗字になる2人への、気遣いなんだって♪


「えっと……、式の後は、ガーデンパーティーみたいなのがいいなって思ってて……ね?」


志保様は、とびきりの笑顔で神崎様に向く。


幸せそうッッ♪♪


「だな。」

神崎様もそれに答える様に、ニコッと優しい微笑みを出す。



「さようでございますか。
では、場所のご指定はございますか?」


あたしが聞くと、志保様がう〜ん…と、悩んだような仕草をしてから答えてくれた。


「場所は……、かなり悩んだんです。

多少遠くても、気に入った所を選ぶか、招待する人達の事を考えて、近場にするか……。」


どうも、まだ悩んでいる様子だ……。





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