鬼上司のとろ甘な溺愛
しかし! 今日は違った。
今日はどうしても早く帰りたい理由があったのだ。
実は明日は私の27回目の誕生日である。
だから今日はこのあと恋人である優斗のアパートに行く予定なのだ。
本当は誕生日である明日会いたかったのだが、優斗の仕事が忙しく明日は会えないと言われていた。
だから前日である今日くらいは会えないかと思って、これからアパートへ行こうと思ったのだ。
急に押しかけちゃうけど大丈夫だよね……。
フッとある不安がよぎる。
しかし私は軽く頭を振ってその不安を消し去った。
とりあえず今は仕事に集中しよう。
そう切り替えてパソコンに向かっていると手元に影が降りた。