俺様ヤンキーと平凡女子


「お前、幸せそうだな」

「幸せなんだもん」


そう言ってから気付いた。


咲本凪裟に隙を見せたら、変なことに巻き込まれるかもしれない。


だからあたしは、苺メロンパンを食べるのをやめた。


「どうした?」

「教室に戻る。苺メロンパン、ありがとね」


あたしはそう言って、逃げるように屋上を立ち去った。


教室に付くと、あたしと咲本凪裟の話題で盛り上がっていた。


「あの二人、実はできてるんじゃ」

「あり得るかもだね。だからバレないように、沖田さんは咲本くんと距離をおいてたのかも!!」


で、できてませんから!!


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