俺様ヤンキーと平凡女子
「あれ〜?空、耳まで赤いで?
愛しの彼氏を思い出しちゃって、照れてもーたん?」
ニヤッと笑いながら、あたしをじーっと見る夢歌。
そしてどこかに目線を移動させ、
「藍く〜ん」
そう叫んだ。
夢歌の目線を追ってみると、そこにはこっちを見ている橘藍兎と咲本凪裟がいた。
げっ。
本物登場かよ。
咲本凪裟と目を会わせないように、素早くあたしは夢歌の方を見た。
けど、時すでに遅し。
咲本凪裟は、あたしの目をじーっと見ていた。
すぐにあたしが目を逸らしたから、どんどんとダークなオーラが近付いてくる。