俺様ヤンキーと平凡女子
「タコ」
「た、タコ!?」
「茹で蛸みたいに真っ赤だから」
な、なるほど。
でも、タコって失礼じゃない?
いくらなんでも、タコはないってタコは。
「咲本くん、屋上の鍵持ってる?」
あたしの隣に座っていた夢歌が、突然立って咲本凪裟に話しかけた。
「んなの、持ってねぇけど?」
「そっか。じゃあ、これあげる。
咲本くんが休んでる間に、屋上に新しい鍵がつけられてん。
前のは古いからすぐ開くと思うけど、
新型やから開かへんと思うねん。んでその鍵が、これだから。
屋上に二人でいって、いちゃいちゃしてきなよ」