あいのうた
「それとも、拳で分からせた方が早いか?」
そう言いながら私の腕を掴む手をその大きな手でガシッ!!っと掴み、鋭い目つきでギロリと睨んだ。
「!!っ、チッ…」
「い、行こうぜ」
それに怯むように、二人は手を離し逃げ出した。
「……」
「トラ…」
その姿に安堵したのも束の間、トラはバシッと私の頭を叩く。
「いたっ!っ〜…何!」
「だから夜には来るなって言ったんだよ」
「?」
「…ああいう奴が、多いから」
それだけ素っ気なく言って、歩き出す。