『 虹色ドロップ 』

マリー



レースのカーテンごしに朝日が射し込み。


ベッドに寝ていた美樹は眼を覚ます。


「お目覚めになりましたか、王妃様。」


「あっ!執事?」


「はい。あなたの執事です。これからはアンドレとお呼びください。」


「アンドレ!?なんかベルばらみたい。」(笑)


「王妃様。朝食はこちらで召し上がりますか?」


「はい。そうしてくれる。」


「畏まりました。」


アンドレが部屋から出て行くと美樹は辺りを見渡して…

「そうか、マリー王妃になったのか!しかし、無駄に広い部屋だこと!」


マリー王妃の部屋には骨董屋でしか見たことのない家具類がズラリと…
アールヌーボーを思わせる部屋の造り!

しかも、貴賓のある色合いで妙に落ち着く気がした。

美樹は溜め息をつく…




< 15 / 21 >

この作品をシェア

pagetop