【完】結婚からはじまる恋《1》
晃さんと私は頼のいる寝室に行った。



「…今夜のパーティには沢山の著名人が来る…婚約者である深幸を紹介する場でもあるのに」




「…皆…おねぇちゃんの顔知らないんでしょ?それに私は瓜二つだし。いいじゃない…」




「…良くない…お前は深幸じゃないだろ?」




「深幸ちゃんは調子が悪いんだ…仕方がない…頼。俺とお前で何とか誤魔化せば済む」

「・・・」

頼の冷たい視線が心に棘となって突き刺さる。


最初はおねぇちゃんが憎くて、一人だけ幸せになるのが許せなくて…頼に近づいた。



でも、今は違うーーー・・・






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