【完】結婚からはじまる恋《1》
「…俺も近藤から訊いた…君はじぃちゃんの初恋の相手の孫らしいな」



「・・・」



「初恋の相手にそっくりとか」



「私も今日…知りました」




頼さんは座っているソファ椅子の肘掛に肘を掛けて、私を斜に見る。




「…俺も昨日の夜の償いがしたい」



「えっ!?」



「…じぃちゃんは余命半年だ…この世に未練を残して逝かれるのは困る」



「私も社長にはお世話になっています」



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