Red Hill ~黄昏の盗賊と冒険者~

“ブラッド・スネーク”ってのは代々スネーク家一族で継がれてきた盗賊団さ。

ま、大昔には歴史に残る大発見をしたって話だが、それももう昔だ。

今はもう名前を名乗ることもなくひっそりと活動してきた。

早くに両親を亡くした俺は、爺さんから頭を引き継いだ。

盗賊団のメンバーも昔と違ってかなり減ってたよ。

そんな中で弟のニックは俺の右腕だった。


俺たちはいろんな場所へ行った。

何が起こるか分からない冒険のスリルとお宝の魅力に俺たちは魅了されていた。

そんな気持ち、あんたたちだって分かるだろ?

毎日が充実していたんだ。


それから、俺が頭になってから数年が経った頃、俺たちを不幸が襲った。

妹が死んだんだ。

病気でな。

いや、俺が殺したも同然だ。

もともと体の弱いところはあったんだが、その日の晩に症状が急変した。

弟は医者を呼びに行き、俺は治療に使う薬草を山へ採りに行った。

薬草を見つけて、早速治療に当たらせたが、症状は回復することはなかった。

妹はそのまま眠るように息を引き取ったよ。


あとで調べてみたらとんでもないことが分かった。

俺が薬草だと思って採ってきた植物は薬草じゃなかった。

よく似ていたけど違う。

毒草だった。

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