キズだらけのぼくらは


出しうる最大限の声をぶつけ、彼女を思いきり突き飛ばした。

直後に聞こえてきた鈍い音。

視線を下げれば私を笑っていた彼女が無様に尻もちをついて、目を見開いていた。

いい気味だ。

これくらいしてなにが悪い?

目にいっぱい涙をためながら、窓の外の太陽を見る。

それは目がくらんでしまうほど白く眩しくて、きれいだった。

それに比べて、ここは汚い。

水垢がついた洗面台の鏡も、目地に汚れがたまったタイルの床も、ここにいるコイツらも。

全部が、同じようにくすんでいる。

私は彼女を突き放した手の平を、ぺたりと顔の上にのせて、流れ出す涙を手で堰き止めた。

悔しさと、自分への惨めさが合わさって、わけもわからず涙が出てくるんだ。

やっぱり、この世界は汚いよ……。

「黙ってればさぁ、アンタ、調子乗りすぎてんじゃないの? 自分の立場、忘れんじゃないわよ、キモ女!」


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