あなたと私のカネアイ
「じゃあ、結愛の部屋のクマは皆そこで?」
「皆じゃないけど……五・六匹くらいは。毎年行ってた時期があったんだけど、連れて帰るのは一匹だけって言われてたから」
「へぇ。じゃあ、次に行ったらまた家族が増えるね。一匹じゃなくてもいいよ。好きなだけ買ってあげる」
「そ、そんなのいいよ。自分で、買う……」
もういい歳なのにぬいぐるみを新たに増やそうっていうのはどうなんだろう。
でも、円は私を否定しない。
出会ったときからずっと、彼は私の気持ちを尊重してくれてた。
「冗談だよ。でも、一匹は買わせてほしいなぁ。リビングのソファに座らせたい。どう?」
「本気で言ってるの?」
「うん、これは本気」
円は笑いながら言うから、私も釣られて笑ってしまう。
ああ、こういうの……初めてかも。
ずっと気を張っていなくていい。円は私を受け入れてくれて、大切にしてくれる。
お金を持った愛を信じる男。最初こそ未知の生物として警戒していたのに、いつのまにか……
――好きになってる?
「皆じゃないけど……五・六匹くらいは。毎年行ってた時期があったんだけど、連れて帰るのは一匹だけって言われてたから」
「へぇ。じゃあ、次に行ったらまた家族が増えるね。一匹じゃなくてもいいよ。好きなだけ買ってあげる」
「そ、そんなのいいよ。自分で、買う……」
もういい歳なのにぬいぐるみを新たに増やそうっていうのはどうなんだろう。
でも、円は私を否定しない。
出会ったときからずっと、彼は私の気持ちを尊重してくれてた。
「冗談だよ。でも、一匹は買わせてほしいなぁ。リビングのソファに座らせたい。どう?」
「本気で言ってるの?」
「うん、これは本気」
円は笑いながら言うから、私も釣られて笑ってしまう。
ああ、こういうの……初めてかも。
ずっと気を張っていなくていい。円は私を受け入れてくれて、大切にしてくれる。
お金を持った愛を信じる男。最初こそ未知の生物として警戒していたのに、いつのまにか……
――好きになってる?