Second Light



家族と狼神の仲間ぐらいしか、心配なんてしてこなかった。



「………心配、か。」




胸の中に芽生え始めた想いにーーーまだ俺は気が付かなかった。





「次の時間どーする?」



慎はサボりたいようだ。



「……サボる。」



「よっしゃ〜!俺も〜」




さっきと打って変わって、おちゃらけた雰囲気を出す慎。



慎は、人に気を遣うのが上手いやつだ。



普段は能天気っぽい奴だが、時には真剣になり、



俺のことを、さり気なく気遣ってくれる。





ーーガチャ



俺たちのサボり場所は、大抵は屋上か体育館裏。



今日は天気がいいから、屋上に来た。





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