「俺様くん、プリン買ってきました!!」
答えたのは、どの女でもなく、ひよだった。

「見たら分かるやん。目悪いの南?」

「誰もてめぇに聞いてねぇよ」

馬鹿か、お前は。あ、馬鹿か。それと俺は両目とも1.5だ。

で、

「何でこんなことしてんの?」

「それはっ!」

「それは?」

「それは…」

「それは?」

「それはね~、ひよこちゃんのことが嫌いだからだよ~?」


そう言ったのは、この場に似つかわしくない、明るく、どこかふざけた感じの、黒縁眼鏡の保健医の声だった。



「九条先生っ?!」



誰かがそう叫んだ。
< 124 / 240 >

この作品をシェア

pagetop