生意気なKiss
「そうだあたしね、今日クッキー焼いてきたんだぁ♪
よかったらお昼一緒に食べよう♪」
「マジ!?やったー!!!ありがとう愛海!!!」
愛海はお菓子作りが得意で、しょっちゅう色んなものを作ってくれる。
それがどれも超うまいんだ!!!
早く昼にならね~かな~♪
なんて考えながら廊下を歩いていると
「愛海センパイ」
「あれ、翼くん」
廊下の反対側から歩いてきた男子が愛海に話しかけた。
柔らかそうなハチミツ色の髪の毛に、少しだけ着崩した制服。
男のくせにセンが細い。あたしより絶対華奢だろコレ。
「今日シフト一緒っすよね、よろしくお願いします」
「あ、うん。こちらこそ!」
シフト?ってことは
「バイトの知り合い?」
「うん、こないだ入ってきた一年生の子」
愛海は学校近くのファミレスでバイトしている。
ってか一年生か。
一年にしては大人っぽいな…
「はじめまして、真木翼(マキツバサ)です」
ニッコリ笑って手を差し出してくる真木。
「あー、よろしく。あたしは「葛城爽月センパイ、ですよね♪」