恋のリハビリをあなたと
「……どうぞ」


一度扉を閉め、チェーンを外して、再び扉を開けた。


「そんな不機嫌な顔をして」


私の声色と、態度が、楽しかったらしく、ムカつくくらい、ニコニコと笑っている彼が、扉の前に立っていた。


しかも、私が招き入れる前に、すたすたと家の中に入っていった。


まだ、入っていいなんて、言っていないのに。


彼は、勝手にソファーに座り、振り向いてこう言った。



「まー、俺は気にせず、着替えてきたら?」


「……」


あー、ムカつく。


ただでさえ気疲れしているっていうのに、更なるストレスが舞い降りてきた感じ。


何でこんな自分勝手な人を入れてしまったんだろう。いや、何で関わってしまったんだろう。


あの結婚式の二次会での、自分の行動から後悔している。


返事をする気には、到底ならなかったから、無言のまま浴室へと消えた。

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