悪魔と天使
「マルコは昔冒した過ちを償おうとしている」


「過ちだと…?ふん、さぞかし多くの過ちを冒したのだろうな」


いいや、エンは首を振る。


「たった一つの過ちさ。たった一つだが、大きな過ちさ」


「小さな小さなすれ違いでも、人は簡単に狂ってしまうものじゃ。天使も悪魔も精霊もまた然り。大きなモノだと他人ですら狂わせる」


「話の意図がよくわからないのだが……」


「ようするにですね。償う為には神様をぶん殴んなければいけなくて、そのため乗り込んだら返り討ちにあって、その戦いの途中で神様の大事な物を盗んでこれたけどそれは貴女に関係していて神様はそれに気付いてプッツンなってあなたすら見捨てているって事ですぅ帰ればバラバラキャーブシャャャャーギャャーってなるって事ですー」


「最後が……わからない」


目が点になるガブリィ。さらには頭の上に?がたくさんついている。


「簡単に言うと戻ると裏切り者として殺されるって事だ」


「そんな事にはならん」


「そうだといいな。ガブリィ」


マルコが起き、頭を掻いて、あくびをしながら言う。


「来たぞ。天使、迎えにもしくは消しに。グラン爺、あれを構えて待っていてくれ。合図は俺の目だ。わかるな?エンは俺、シズクとフウカはマリクを守れ。このねーちゃんはいらないらしい」
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