【完】愛し君へ、愛の口づけを



私とお兄ちゃんはその日の夜も、お互いを求めあっていた。


揺れるベッド。
熱いお兄ちゃんの体。


私は幸せだった。




お兄ちゃんはその日すぐ寝てしまい、
私もお兄ちゃんの腕の中でうとうとしていた。



眠りに落ちる前に
私はお兄ちゃんの頭をそっと撫でた。



「おやすみ」と呟いて。



その時、
お兄ちゃんは寝言でこう言ったの。



「・・・里奈」









私は一気に眠りから覚めた。


今、隣にいるのは私だよ?
里奈さんじゃない、私なんだよ?


そう言ってお兄ちゃんを怒りたかった。




だけど
それは思うことしかできない。








お兄ちゃんの心には
まだ里奈さんがいると、私は確信した。
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