ハートフル・アーツ
14
とある日の放課後


幸大は老師に呼ばれて校舎裏にいた


「用って何ですか?」

幸大が言う

「うむ。

そろそろ、修行でも始めようかの。」

老師が言う

「マジですか!?

よろしくお願いします!!」

幸大が言う


「さっそく…」

老師はよくあるシャボン玉の道具を取り出した


ピンク色の容器に入った液体を黄緑の筒の先につけ、息を静かにゆっくりと吐くと…ハンドボール並の大きさのシャボン玉が出来た

シャボン玉を手のひらに乗せるかのようにするが、シャボン玉は手のひらから少しだけ浮いた位置で静止する

「この大きさを作るのはコツが必要でな。


さて、修行の内容は簡単。


このシャボン玉をそなたが割る。

それだけじゃ。」

老師が言う


「大体パターンがわかります。

それを老師が邪魔するんですよね?」

幸大が準備運動をしながら言う


「さよう。


しかし、ワシはお主に触らん。」

「え?」

「お主がワシに触れようが、殴ろうが構わんが、ワシからそなたに触ることはせぬ。」

老師が言う


「って言っても老師は風の塊とか水とかを飛ばしますからね…」

幸大が言う

「いやいや、今回はワシはそなたに攻撃はせん。

例え殴られても反撃もせん。」

「…わかりました。」


「では、かかってきなさい。」

老師が言う
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